鳴り物入りでスタートした2期連続のTBS日曜劇場『VIVANT』の視聴率が、初回から3話目まで下降を続けている。
ネットニュースやSNSは、タレント等のカメオ出演やサプライズ出演といったおなじみの番宣の話題作りに乗って賑やかだが、数字にはつながっていないようだ。
今作の視聴率低下の背景を探れば、いきつくところはひとつ。そのストーリーがファンの高い期待に応えられていないことに尽きるだろう。
前作は、内容が明かされないまま放送が始まり、乃木憂助(堺雅人)の正体と別班の存在が前半の最大の謎になる。そこから視聴者の考察が盛り上がり、世間の話題も回を重ねて大きくなった。
一方、今作では、視聴者は別班の全容も乃木の過去もすべて知っている。加えて、スタート時点でとてつもなく高い注目度と期待値があった。
初回の数字が今期ダントツ1位であり、近年稀に見る高さであったことがそれを示している。ただ、その物語は、視聴者が求めた高いハードルを超えなかった。
新庄(竜星涼)の逃走経路もタイの隠れ家も、長野(小日向文世)の正体も、前作の前半の謎の大きさと比較してあまりにも小さい。拷問シーンは焼き直し。物語は遅々として進まず、新しさもない。考察しようもない。そんな空気感に覆われていないだろうか。
ただ、3話目までの視聴率推移は特別悪いわけではない。一般的なドラマと同じだ。しかし、前作とは対照的な下降傾向になっていることが目立つ。
2期連続の今回はまだまだ先が長い。前半の数字の下降は、全体の設計のなかでデザインされたものかもしれない。旅バラエティのように見える各国のシーンも、後につながる伏線の一部に違いない。