9月2日に放送された『水曜日のダウンタウン』(TBS系)の企画「国道ラーメンマラソン」が物議を醸しています。番組では環状八号線を羽田から荻窪までをマラソンしながら、ラーメン店の前を通ったら必ず1杯完食しなければならないというルールの大食いレースが行われ、出演者が嘔吐するなどのシーンも流れました。

 番組放送後から、SNSなどでは番組内容に賛否が飛び交っていますが、日々ラーメンを食べ歩くラーメン評論家としても、正直「不快感」を覚えずにはいられない放送内容でした。

 まず前提としてこの企画に出演されたタレントの皆さんに罪はありません。番組の企画意図に対してしっかりと役割をこなされたと思います。また、嘔吐シーンを放送したこと自体の是非もここでは問いません。私が一番気になったのは、制作側のラーメン及びラーメン店に対するリスペクトの欠如です。

 百歩譲って、いわゆる大食いタレントの人たちによる大食いは、技術であり芸なのかもしれません。しかし今回の出演者は大食いタレントではありません。普通の人が炎天下の中でマラソンを強いられ、さらに満腹で吐きそうな状態の中で、ラーメンを苦しそうに食べている姿を笑うことへの違和感。そしてこの企画だとラーメンを食べることが、いわば「罰ゲーム」のようになっていました。

 ラーメン店の皆さんは毎日努力して美味しいラーメンを作っています。それを道具のように扱うのは、あまりにもラーメンとラーメン店の方に対して失礼ではないでしょうか。

 唯一の救いは、出演された中嶋享さん。ラーメン通としても知られる中嶋さんは、自身のX上で実際に食べたラーメンについて、愛のある投稿をいくつもされていました。同じラーメン好きとして、その心中をお察しします。ありがとうございました。