米海軍の新型フリゲート候補として、日本のもがみ型護衛艦の能力向上型となる「新型FFM」、韓国の忠南(チュンナム)級、トルコのイスタンブール級が検討されている。米海軍協会のニュースサイト「USNI News」が報じた。日本と韓国のフリゲートは、豪州の次期汎用フリゲートでも候補となり、最終的に日本案が選ばれた。報道が正しければ、今度は米国を舞台に競う構図だ。韓国企業は米国内に造船所を持つため、「韓国が本命で、日本は当て馬」との見方もある。豪州での選定経緯も踏まえ、韓国優位説の根拠と新型FFMの位置を検証する。

韓国優位説には根拠がある。ハンファは2024年に米フィリー造船所を買収し、米海軍当局者もHD現代重工業やハンファオーシャンの造船所を相次いで訪問してきた。米海軍も外国企業の米国内投資を重視しており、造船産業面では韓国勢が先行する。

しかし、ハンファの米国進出と忠南級の採用は同じ話ではない。忠南級の設計と1番艦建造を担ったのはHD現代重工業で、ハンファオーシャンは後続艦を建造している。USNI Newsは日韓とトルコの外国設計を検討中と報じているが、優劣は示していない。

日韓の競争には前例がある。豪州は2024年、次期汎用フリゲートの候補例として、もがみ型と韓国のFFX Batch II・IIIなどを挙げた。その後、三菱重工業と独TKMSに絞り込み、2025年8月に新型FFMを選定した。今度は米国で、新型FFMとFFX Batch IIIの忠南級が再び候補に挙がった。

韓国勢が対米投資や造船基盤で先行するのは事実だが、忠南級が選ばれることは別問題だ。豪州で選ばれた新型FFMにも競争力がある。豪州に続く日韓競争で、今度はどちらが米海軍の要求に適合するのか。現時点で韓国を「本命」、日本を「当て馬」と断じるのは早い。