東京ゲームショウ(TGS)2026が開幕しました。30周年を迎える今回は、史上初となる5日間開催です。昨年より1日増えましたが、初日のビジネスデイから大手各社の試遊ブースには長い待機列ができ、混雑していると報じられています。
各メーカーがネットで情報や体験版を提供しているなか、これほどの盛況ぶりは不思議にも思えます。実際、国際的なゲーム見本市E3は数年前に終了。TGSも新型コロナ禍で2年はオンライン開催となりましたが、これほど復活したことは驚きです。なぜTGSは人々を惹きつけるのか、背景を整理してみます。
TGSはE3よりも早くから、業界関係者向けのビジネスデーと、一般客が試遊・物販・ステージを楽しめる一般公開日を組み合わせてきました。そのため現地開催が復活すると「イベント」としての集客力も回復しやすかったと思われます。
対してE3の価値は「主要各社の大型タイトルが一度に見られる」ことにありました。しかし、中心となる企業が自社配信や独自イベントに軸足を移したことで、話題性と開催の採算性を維持しにくくなったのです。
今回のビジネスデーの大混雑は「ゲーム業界関係者」の裾野が広がった表れともいえます。ゲームを開発・販売する企業やマスコミのほか、実況者やインフルエンサーなども「ゲームを広く知らせ、販促する人たち」として参加しています。対象が広がったことで、ビジネスデーとしてのキャパシティを超えつつあるようにも見えます。
一方、海外企業の出展数が国内企業を上回っているのは、一つには日本のゲーム市場の規模が注目されているためでしょう。ただし限られたパイをめぐり、国内企業との競争が激しくなる可能性もあります。もっとも、国内デベロッパーにとっては海外企業と商談できる貴重な場であり、ピンチとチャンスが相半ばしていると言えそうです。