TBS日曜劇場「VIVANT」第19話が4日に放送されました。物語終盤に、大物感漂う情報ブローカー・タイランが初登場。その声を担当したのが「人志松本のすべらない話」のナレーションや「サザエさん」のアナゴさんで知られる声優・若本規夫さんでした。Xでは「アナゴさん」がトレンド入りし「すべらない話が始まったかと思った」「後半の内容があんまり入ってこなかった」といった反応が相次ぎました。

素性の分からない情報ブローカー役に「日本一マネされる声優」とも言われる若本さんの声を当てはめる。

同作にはこれまで林原めぐみさんら多くの人気声優が登場していますが、いずれも気づく人は気づく“宝さがしゲーム”のようなテイストでした。そして、いわゆる味方的なポジションで親しみとともに起用されることが多かった。一転して今回はシリアスな場面に“アナゴそのまま”で出てきた。

大物声優の起用で大物感を出す演出なのか。拷問シーンでの緊張をほぐす緩和なのか。耳なじみがある声を使うことで情報ブローカーが実は悪い人間ではないことを示しているのか。その逆を狙っているのか。さらに、声色を変えず他作品での存在感をそのまま出す意味は何なのか。声による考察も新たに始まっています。

「緊迫感が失われる」「要らない」など厳しい声も散見されます。芸人さんの役者起用は強いインパクトを残すものの、作品の質感を損ないかねないとも言われますが、今回はそれ以上の概念の提起にも見えます。

極めて緻密な伏線回収がなされる物語において、これだけの違和感を置いた意味は何だったのか。視聴者の頭にあるイメージを使った、新たなメタ的謎解きが添付されたとも言えます。