プロ野球12球団のオーナー会議と選手会の代表者らが7月28日、東京都内で初めて公式な会談の場で、意見交換を行った。

 報道によれば、選手会は、会談を前に労組の臨時大会で、投球間の時間を制限する「ピッチクロック」の来季からの導入を認める方針を固めた。

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を経験した選手らはかねてより、国際大会への順応の観点から、導入の必要性を訴えていた。

 近年、アマチュア選手がNPBを経ずにメジャーリーグを目指す流れも加速する中、未来を見据えたルール変更などは欠かせない。

 WBCでピッチクロックや、サイン伝達機器「ピッチコム」が導入されたにもかかわらず、日本球界では実施されていない。

 普段と違うルールで試合をするというのは、選手に不慣れという重圧や不安要素を与えてしまう。28年にはロサンゼルス五輪も控える。国際大会仕様で試合が行われるほうが自然で、代表選手が肌で感じた必要性をオーナー側と共有できる有意義な会談になれば良いのではないか。

 ピッチクロックを導入したほうがいいと、私が思うもう一つの理由は試合時間の長さにある。最近、「メジャーのほうが試合展開がスムーズだから、そっち(メジャー)をみてしまう」というファンの声を耳にした。

 メジャーがピッチクロックなどを導入したのは、若いファン層が試合時間の長さを嫌う傾向にあるからだ。

 日本でもメジャーの中継は視聴できる。プロ野球が間延びした印象を与えると、選手だけでなく、国内の野球ファンもメジャーへと流れてしまいかねない。これはスター選手の流出とは違い、ルールの変更で食い止めることができうる課題だ。

 ピッチクロックに限らず、今後の日本球界をどうしていくのか。労使が一体となって、ファンに喜ぶような魅力の創出に知恵を絞ってほしい。