タレントの辻希美が8月9日配信のYouTubeで次男と三男が夜驚症であることを公表し、様々な意見が集まっている。

辻の公表に対し、同じ悩みを抱える親らから共感が寄せられる一方、子どものプライバシーを危惧する声もある。

芸能人が子どもの病気や障害を公表することは少なくない。お笑い芸人・井本貴史(ライセンス)は長男に重度の障害があること、女優の星野真里は娘が先天性ミオパチーであることを明かしている。

こうした公表にはエールが寄せられ、当事者や家族の悩みを社会に伝える機会にもなるが、なぜ辻の場合は賛否が分かれたのか。

辻の公表に様々な意見が寄せられた背景には、長年にわたりブログやYouTubeなどを通じ、子育てを含めた家族の日常を発信してきたことも関係しているだろう。辻が家族について語ることは現在に始まったものではなく、その経験が支持を集めてきた。

一方「ファミリーコンテンツ」が広く定着した現在では、親による子育ての発信と子どものプライバシーの両立という課題も生まれている。特に病気や健康に関する情報は日常の出来事とは性質が異なり、成長した本人が将来どのように受け止めるのかを現時点で判断することは難しい。

もちろん理想を言えば、病気を公表したことで子どもが偏見や詮索にさらされることなく、むしろ周囲の理解が深まる社会であることが望ましい。ただ現実には、発信された情報はネット上に長く残り、本人らの意思に反した広がり方をする可能性がある。

だからこそ、公表するか否かだけで是非を判断することは難しい。親が子どもの人生を発信する「ファミリーコンテンツ」が成熟した現在、どこまでが理解や共有となり、どこからが子どものプライバシーになるのか。

声を上げることの意義を損なわず、プライバシーをどう守るか。そのあり方がより問われる時代になった。