高市早苗首相は30日、食料品にかかる消費税率を2027年4月から1%に引き下げる方針を表明しました。自民党の臨時役員会で8月上旬までに党の意見として集約するよう幹部に呼びかけ、党了承を得て早期の閣議決定を目指す考えです。

 物価高が続く中、家計への負担軽減に期待が高まる一方で、税収減による財政への影響や制度変更に伴う事業者の負担、食料品との税率差が広がることで外食産業が不利になる可能性など、懸念される課題も少なくありません。

 消費減税はわたしたちの食生活にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

 消費減税で最も恩恵を受けるのは、家庭で調理する「内食」です。スーパーで販売される食料品の多くが対象となるため、日々の買い物負担は着実に軽くなります。特に子育て世帯や食費の割合が大きい家庭では、節約効果を実感しやすいでしょう。

 次に追い風となりそうなのが「中食」です。コンビニ弁当や惣菜、テイクアウトは軽減税率の対象であり、税率引き下げの恩恵を受けます。外食との価格差が広がることで、「店内で食べるより持ち帰る」という選択が増える可能性があります。

 一方で影響が懸念されるのが「外食」です。店内飲食は10%課税のまま据え置かれる見通しで、食料品との税率差は現在より大きくなるため、外食は相対的に割高に映る可能性があります。ただし、そもそも外食習慣のある人や、浮いた食費を「たまには外食に使いたい」と考える人も一定数いるため、客数が一方的に減るとは言い切れません。

 今後は、価格だけで選ばれる時代から、「体験価値」で選ばれる時代がさらに進むでしょう。家庭では作れない料理や接客、居心地の良さを提供できる飲食店ほど強みを発揮する一方、内食・中食は価格優位を武器に競争力を高めると考えられます。