Netflixで世界的にヒットした韓国ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(2022年)が、『南田南弁護士は天才肌』として日本でリメイクされる。カンテレ製作・フジテレビ系で10月19日から放送され、主演の弁護士役を芦田愛菜が務める。Netflixで世界配信されることも決まった。

 日本での韓国ドラマのリメイクは、『私の夫と結婚して』や『誘拐の日』(ともに2025年)、『ストーブリーグ』(2026年)など、配信を中心にこの数年で目立ってきている。

 今回のリメイクは、単なるヒット作の輸入ではない。原作クレジットが「An Astory format」である点が重要だ。製作会社Astoryは配信権だけをNetflixに売り、IPを手放さなかった。日本リメイクはその戦略の成果だ。

 一方、日本側にも事情がある。マンガ原作ドラマの減少だ。筆者の独自集計では、民放ゴールデンタイムのドラマに占めるマンガ原作の割合は、2021〜2024年に20%以上あったが、今年は7月期までで9%台にまで落ちた。これは『セクシー田中さん』問題以降の変化だ。

 もっとも韓国ドラマがその穴を埋めるほどではない。ゴールデンタイムの韓国リメイクは年1〜3本で、今年の地上波では『南田南~』が初めて。配信や深夜帯と違い、地上波の看板枠ではまだ少ない。

 今回それが可能になった背景には、放送直後のNetflix世界配信がある。局が単独で世界向け企画を立てるのは難しいが、実績ある原作を使えばリスクも減る。

 注目すべきは方向の非対称性だ。韓国が日本からリメイクするのは『氷の世界』(1999年)など過去作が中心なのに対し、日本が輸入するのは配信時代の最新ヒット。勢いの差を感じるところはある。