二階建ての観光バスの上で、景色を眺めながら回転寿司を楽しむ。そんな世界初の「走る回転寿司」がこの秋にスタートするということで、注目を集めています。企画・運営は『株式会社SUSHI BUS』が担い、独自開発した2階建てレストランバスをレンタルする『WILLER ACROSS株式会社』と共同で、2026年10月より運行するとのことです。
背景にはインバウンド需要の高まりと、それを受ける観光コンテンツ不足、そして回転寿司など日本食人気があります。世界初のこの試みは果たして成功するのでしょうか。
SUSHI BUSの最大の特徴は、寿司を食べながらバスに乗ることによって「食事を観光コンテンツに変えている」点にあります。これは隅田川や台場などの屋台船にも近いポジションです。
訪日外国人にとって寿司は日本を代表する食文化で、回転寿司も人気が高い業態ですが、そこに東京の街を眺めるという観光体験を組み合わせ、観光コンテンツにしたのは面白い着眼点だと思います。
特に東京都内では、インバウンドに対応した観光コンテンツの拡充が課題となっており、中でも夜間の観光コンテンツの不足が指摘されています。SUSHI BUSの運行がどうなるかは分かりませんが、夜の街中を走るとなれば食事と夜の観光を組み合わせることができ、限られた時間しかない観光客にとってはメリットが大きいと思われます。
もちろん安全性や衛生管理、天候への対応など、通常の回転寿司店や観光バスにはない特有の課題もあるでしょう。しかし、こうしたハードルを乗り越えて得られる運行ノウハウや設備、許認可対応は、そのまま参入障壁にもなります。
この試みが成功すれば、日本国内での展開はもとより海外への輸出や、別の業態との掛け合わせなど、可能性は無限に広がっていきそうです。