上田綺世は、この夏、フェイエノールトからリールに移籍した。そして、移籍後、公式戦で2試合連続ゴールをマークしている。

リール加入後、早くも結果を残しているが、これは単なる好スタートではないだろう。

昨季フェイエノールトで25得点を記録した上田が身につけたのは、シュート技術だけではない。「どうすればゴール前でフリーになれるのか」というストライカーとしての知性である。

チームが変わっても、リーグが変わっても得点を再現できる理由はどこにあるのか。リールでのプレーを手がかりに、その進化を考えてみたい。

上田綺世がリール移籍後、すぐにフィットしているのは偶然ではない。

昨季、オランダで25得点。そこで磨かれたのは、単純な決定力だけではなく、「どうすればゴール前でフリーになれるか」というストライカーとしての知性だ。

また、重要なのは上田の強みが「チームの仕組みを完全に理解してから発揮される能力ではない」ことだ。

もちろん連係面はこれからだ。ただ、上田はボールに何度も触りリズムを作る必要がない。むしろ相手CBとの駆け引き、視野から消れる動き、クロスが入る瞬間のポジショニングなど、ボールが来る前の段階で優位を作れる選手だ。

これは移籍直後のFWにとって非常に大きい。チームのすべてを理解していなくても、「どこに立つか」「いつ動くか」「DFの逆をどう取るか」という部分は持ち込めるからだ。

フェイエノールトで昨季25得点を挙げた経験によって、上田は単にシュートが上手いFWから、「ゴールが生まれる場所と時間を見つけられるFW」に進化しているのではないだろうか。

だから国が変わっても、チームが変わっても、比較的、早く結果を出せる。

この“再現性”が出てきたことが、今の上田の一番大きな進化だ。