シリーズファン待望の新作『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』が9月18日より公開され、SNSで話題になっている。

過去シリーズのオマージュが多く、ファンサービス的な要素の強さへの批判的な声がある一方、コアファンからは織田裕二演じる青島俊作の復帰を喜ぶ高評価が多い。そんな本作から感じたのは、シリーズ原点回帰だ。

本作はシリーズのオマージュが多い。旧湾岸署の個性的な面々が随所に登場しては、おもしろおかしい掛け合いが繰り広げられるほか、過去の名シーンがそれなりの尺で映し出される場面もある。

また、全体を通してコミカルパートが多い。コント的なシーンのほか、ドタバタコメディ要素が全面に押し出されている。それはこれまでのシリーズの一面であるが、あえてそこをふんだんに盛り込むことには、ある意図がありそうだ。

本シリーズは、警視庁と所轄署の軋轢や、警察組織のキャリアとノンキャリアの壁を、青島を中心に湾岸署の面々を通して描いてきた。本作のオマージュはそれを改めて思い起こさせる。

そして、本作には、青島への問いかけがある。さらに、ラストの青島のシーンは、シリーズが一貫して描いてきたテーマをわかりやすく象徴していた。それらが示すのは、14年ぶりの新作からのシリーズ原点回帰だ。

今回の物語には、過去シリーズの要素が強すぎると感じる面もある。だがそれは、本シリーズが次へ向かうためのつなぎの役割を担う作品になると考えれば納得がいく。本作はシリーズ再始動のプロローグの位置づけになるのだろう。