7月28日に熊本県で最大震度7の地震が発生し、KDDIやWi2、ソフトバンクは災害用統一SSID「00000JAPAN」を無料開放した。被災地で家族との連絡や情報収集を支える重要な仕組みだが、緊急時の利便性を優先しているため、通常の公衆Wi-Fiとは異なる注意点もある。災害時は不安や焦りから冷静な判断が難しくなり、その心理を狙ったサイバー犯罪も起こり得る。命を守る通信手段だからこそ、その特徴とリスクを正しく理解した上で利用することが重要である。

災害時に無料開放される00000JAPANは、避難情報の確認や安否連絡を迅速に行うための重要な通信インフラである。その一方で、誰でもすぐ接続できるよう設計されているため、無線区間の通信は暗号化されておらず、平常時と同じ感覚で利用することは危険である。現在は多くのウェブサイトがHTTPSで保護されているものの、通信状況を把握されたり、安全性の低い通信を盗み見られたりする可能性は残る。このため、ネットバンキングや証券取引、クレジットカード決済、重要なパスワード変更などは避けるべきだ。さらに注意したいのが、00000JAPANと同じSSIDを名乗る偽アクセスポイントである。スマートフォンでは本物と区別が難しく、接続後に偽のログイン画面へ誘導され、IDやパスワード、カード情報を入力させられる恐れがある。本来、00000JAPANの利用にメールアドレスの登録やSNS認証、クレジットカード情報の入力は必要ない。こうした情報を求められた場合は偽物を疑い、直ちに接続を中止することが被害防止につながる。