お笑いトリオ「ジャングルポケット」元メンバー・斉藤慎二被告によるロケバス内での性加害を巡る裁判が大詰めを迎えています。「女性から好意を抱かれ、同意があった」「仮になかったとしても、あると誤信していた」と無罪を主張する斉藤被告に対し、検察側は懲役7年を求刑しました。判決は11月16日に言い渡されますが、実刑と無罪を分ける裁判の焦点について解説します。

性犯罪を巡る裁判では、明確な拒絶の不在だけで「同意」が認定されることはありません。ただ、撮影のための降車を間に挟んだ複数回の犯行なので、被告側から「嫌ならなぜ車に戻ったのか」という疑問が呈されています。

これについて検察側は、業務上の拘束や立場の差に加え、警戒心から距離をあけて座っており、まさか被告が近づいてきて突如陰部を露出し、さらにエスカレートした犯行に及ぶとは考えておらず、フリーズしたと反論しています。女性が車に戻るのを嫌がっていたというスタッフの証言もあります。

恐怖や動転から拒絶不能な状態だったと言えれば、裁判所は「不同意」と認定するとみられます。同意の誤信も、密室性や力関係、初対面の仕事場、妻帯者といった事情を踏まえ、誤信してやむを得ない合理的理由の有無が厳しく問われることでしょう。裁判長も被告に「先輩芸能人という立場上、相手が拒絶しづらい空気を感じ取れなかったのか」と尋ねています。

裁判所は事後の状況も重視します。「斉藤めっちゃ気持ち悪い」「チューしようとしてきた」という母親あてのLINEは被害を裏付ける重要証拠です。被告の主張が退けられれば、厳しい実刑判決になる可能性が高いでしょう。