日本で子どもの数は減り続けているのに、子供服は売れています。
今年8月発表の上半期出生数は11年ぶりに増加したものの、総務省によると年間単位では減り続けて45年連続の減少となり過去最少を更新しています。
ですが矢野経済研究所によると2024年の国内ベビー・こども服市場は8405億円(前年比0.2%増)。繊研新聞の今年の調査でも主要45社の売上高は4337億9000万円(同5%増)と5年連続で伸びています。
少子化が進む日本で、なぜ子供服市場は縮小していないのでしょうか。
一見すると自然なこの前提ですが、現在は親や祖父母の「価値重視」に伴う子ども1人あたりの消費額増加に加え、高品質なベビー・子供用品を求めるインバウンド(訪日外国人)の高価格帯需要が市場を強力に下支えしています。
しかし、この恩恵は業界全体に行き届いているわけではありません。繊研新聞の調査(主要45社)では全体の売上高が5%増となったものの、増収25社に対し19社が減収でした。インバウンド需要の獲得や強力なブランド力を持つ大手へ売上が集中する一方で、立地や集客力で劣る中堅・中小企業は苦戦を強いられ、二極化が急速に進んでいます。
もはや「安くたくさん売る」薄利多売モデルは限界です。今後は国内の「子どもの数」という量の追求から脱却し、海外市場やインバウンドも含めた多様な顧客に対して「どんな独自の価値を提供し選ばれるか」が、企業の明暗を分ける重要な局面を迎えています。
みなさんは1人の子どもにかける服の予算が増えている実感はありますか?