北朝鮮が5000トン級の新型駆逐艦「カン・ゴン」を日本海側の東海艦隊に配備した。6月に黄海側へ配備した1番艦「チェ・ヒョン」に続く2隻目となる。金正恩総書記は同艦を「国家核反撃体系に関与する戦力」と位置づけ、海軍の核武装化を進める姿勢を鮮明にした。東西両海域への新型艦配備で、北朝鮮海軍はどう変わろうとしているのか。その狙いを探る。

北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は9月7日、「カン・ゴン」(艦番号52)の就役式が6日、東部の元山港で行われたと報じた。同艦は5000トン級「チェ・ヒョン級」の2番艦で、日本海側の東海艦隊に編入された。

「カン・ゴン」は2025年5月、清津での進水式で横転事故を起こしたが、修理と再進水を経て、今年7月には巡航ミサイルなどの兵器試験を実施した。

注目されるのは、北朝鮮が同艦を核戦力の一部と位置づけたことだ。金正恩氏は海軍を「核武装力」に発展させる方針を強調。「カン・ゴン」を「国家核反撃体系」に関与する戦力とし、命令があれば敵に「致命的な報復打撃」を加えるよう求めた。ただし、実際に核弾頭を搭載しているかは明らかになっていない。

1番艦「チェ・ヒョン」は6月に黄海側の西海艦隊に配備された。これで北朝鮮は東西両海域に新型駆逐艦を配置し、沿岸防衛中心だった海軍を、核抑止力の一翼を担う戦力へ転換する姿勢を鮮明にした。

日本の安全保障にとっても注視すべき動きだ。北朝鮮が核戦力の一部と位置づける艦艇が日本海側に配備されたことで、日本は弾道ミサイルだけでなく、海上発射の巡航ミサイルを含め、北朝鮮の海上戦力にも目を配る必要がある。