ロシア外務省は、第2の都市サンクトペテルブルクにあるドイツ総領事館の運営認可を取り消すと発表しました。
総領事館の全職員が9月18日まで国外退去しなくてはなりません。これで露国内にある独領事館は全て閉鎖に追い込まれました。
すでに、独語学習や国際文化交流の拠点だった「ゲーテ・インスティトゥート」も全施設の閉鎖が決まっており、残る施設はモスクワの大使館のみです。
ウクライナ戦争を端緒とする両国の軋轢は、ついに外交施設の閉鎖にまで発展しました。今回のケースは今後、西側諸国と露の間に起こりうる先行指標となりそうです。
独側も最後に残ったボン露総領事館と露の文化交流拠点を閉鎖することを決定しています。
露外務省は、緊張の高まり全ては「ベルリンに責任がある」と主張しており、先に択捉島を訪れたプーチン大統領が、露日関係の悪化の責任は「全て日本にある」と述べたのと同じロジックです。
この措置は8月4日に独ライプツィヒ空港で発覚した、ドローンによる破壊工作事件が発端ですが、関係悪化はウでの戦争が始まった2022年2月の外交官追放から始まっており、ついに施設削減にまで及んだとみるべきです。
これまで独国内では軍需産業へのスパイ事件や航空管制機関へのサイバー攻撃などが起こり、独政府はウ支援を阻止するための露のハイブリット作戦の展開とみていました。
ウでの戦闘停止は急務ですが、露にとっては軍備再建のための時間が与えられることを意味し、欧州地域に恒常的な軍事力を配置する可能性は高い。21世紀の長期間、露は欧州の最大の脅威であり続けると考えられます。
プーチン政権は日本にも一枚一枚、冷却化のカードを切っている状況です。中国や北朝鮮と協働歩調で今後、エスカレーションを高めていくことが危惧されます。